Monday, July 23, 2012

経営者が現場を体感すべきだと再認識



第一回目の授業で扱ったケーススタディで議論したこと。
某外資大手企業の自社製品の欠陥が発覚し、カスタマーへの対応に関する
・問題点
・解決策

 
ケースを読んでいて、すぐに想像したのは、「従業員の表情」だった。
トップの経営方針、とくに顧客への方針が甘い経営者の下で働く社員は不幸である。
クレームが連日マスコミに報じられることで、社員はモチベーションを失う。
現場で汗水垂らして働いているおっちゃん達はルートセールスしても嫌味の一つを指摘される。
彼らの居酒屋でのトークも、会社の愚痴になってしまう。
そんな組織は絶対に強くならない。
社員がやる気を失っている会社は長期的に様々な弊害が出る。

ふと、2010年、トヨタのリコール問題のことを思う。
自動車業界では乗用車のリコールは日常茶飯事である。
適切な対応がなされれば、問題の自動車メーカーが長期にわたってその影響を受けることを軽減できる
でも、ブレーキの不具合発覚時、トヨタが発するメッセージの誤りが世界中の顧客に不信感を与え、加熱するメディア報道の中、経営陣の対応が非常に遅かった。
そして、トヨタの品質と経営への定評が危機にさらされた。

ぼくは経営者と沢山会ってきたけど、殆どが社員数で100-200人程度の中小企業。
彼らは現場を肌で体感してきたプレイングマネジャー。
大企業の経営陣の判断ミスを招くのは現場が見えていないからだと思っている。
ぼくは、大企業の経営者になれたとしても、現場を大事にしたいと思うし、コアなビジネスは営業として在籍して体感したい。
だから、マッキンゼーなど戦略コンサル出身の著名なビジネスリーダーが現場経験無しに大企業の経営陣を転々として成功している、というキャリアイメージが想像出来ない。
このようなタイプの経営者と出会う機会が沢山あるWhartonへの期待はすごく大きいし、CEOが授業に登場するマネジメントのclass沢山受講して、直接意見をぶつけるのは本当に楽しみで想像すると興奮してくる。

1 comment:

  1. 所謂コンサル出身が経営者として成功するのは、逆に大企業だからなのかもしれないね。

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